1月10日に山のふるさと村にて小正月行事が行われました。
小正月とは、旧暦のお正月のことで、
一年で一番最初の満月の日がそれにあたります(旧暦の1月15日)。
今の暦(365日の太陽暦)でいうと、2月28日が旧暦の1月15日にあたります。
今では、1月1日の正月を「大正月(おおしょうがつ)」というのに対し、
1月15日を「小正月(こしょうがつ)」というようになりました。
小正月にはメエダマ(まゆだま・繭玉)を作ったり、
オッカド(かどんぼう/門の棒)を作ったりして
一年の豊作を祈っていました。
かつて、山のふるさと村のある小河内(おごうち)地域では
生活の糧として、養蚕が行われていました。
メエダマはその蚕が作る繭を表しています。
地元の方の話では、
「繭玉を丸めるとき、これから蚕がたくさんの繭を作り、
たくさんの絹が取れますように。と、いう願いを込めて、
本当の繭よりは少し大きく作っていた。」そうです。
また、「オッカド(門の棒)」は畑作神さまの御影で、
大正月の松飾りが取り払われた後で門口に立てます。
男女一対になっていて、男の方には腰に刀もさしてあります。
腰には、アーボヘーボ(粟穂稗穂)、
頭には米俵を模して飾られます。
材料には樹皮が削りやすく柔らかな材であるヌルデ(ウルシ科の樹木で、
この辺りでは「カツの木」と呼ばれている)を使っています。
今回の「小正月行事」では、午前中にメエダマを飾り、
お昼前に餅つきを行い、午後からはオッカドを作りました。
初参加の方も「今年3回目です」というリピーターの方も、
大人も子供も、
みなさん、奥多摩地域の伝統文化を楽しまれていました。
今、ビジターセンターの前にはみんなで飾りつけした
紅白の華やかなメエダマと凛々しい顔のオッカドが飾られています。
このメエダマ、昨日は枝から落ちてしまった
ものが地面に転がっていたのですが、
今朝見るときれいになくなっていました。
よーく見ると、下の方のメエダマに食べられたような痕が…。
はてさて、夜の間に一体誰がやってきたのか…?
これからも、このメエダマ、変化を遂げていく予感。
度々チェックして、またこのHPで報告していきますね。
(むぅ)