2011年1月11日火曜日

山ふる捕獲大作戦〜ファイナル〜



忘れられない、感動的な出会いが先日ありました。


その場所は、
ビジターセンター出て左の階段を下りてすぐの池。
毎年、見事なイロハモミジの紅葉が楽しめる人気スポットです。

水の中を覗くと、何だか何もいないようにみえるのですが、
ここには私が一昨年から思いを寄せていた生きものが
ひっそりと暮らしていたのでした。

最近は姿さえも見ることができなかった
その生きものと先日、ついに出会い、
更になんと、捕まえる事まで出来たのです!





ちょっと模様が映らなかったのですが、はい、
その正体とは ヤマメ です。


実は一昨年あたりから
本来いないはずのヤマメの姿を池の中で見かけるようになり、
ヤマアカガエルやモリアオガエルのオタマジャクシが
絶滅に近い状況にまで追い込まれてしまいました。

誰かが故意に放流したのか、
池に流し込んでいる川の水と共に
稚魚が入り込んでしまったのかは判りませんが、
本来、生息環境として適していない人工の池の中で
生きるためのエサとして
オタマジャクシを食べてしまったようです。

そこで、生態系の乱れを直すべく、
スタッフ、時にはJr.レンジャーさえも巻き込んで、
ヤマメ捕獲大作戦を決行し…。
(詳しくは こちら のブログ記事をチェック!)

釣り、網、仕掛け、様々な方法を試すものの
ヤマメを捕まえることは出来ず…。


気付けばもう、2年も経っていたのでした…。


ほんの少しの変化が、自然に大きな影響を与える事もある。
そんな生物多様性のバランスをダイレクトに感じた
2年間となりました。

何にしても、これで一安心かと思いきや。

調べてみると、カエルが卵から成体になり、
また次の卵を産めるようになるまでの時間は約2年。
そのため、カエルが絶滅してしまってないかの
結果が出るのは今年の2月、
ヤマアカガエルの産卵時期にならないとわからない…。

うーん、まだまだ池から目が離せない!

(かお)


※捕まえたヤマメは元々の棲みか、サイグチ沢に放流しました。
 久しぶりの沢の暮らし、うまく馴染むことができますように!