ビジターセンターでは、毎日自然や利用者の調査をしており、
一日に最低3回は外に出て駐車場や広場を見まわります。
一昨日、11時の調査の時にぐるっと見回り、
15時にもう一度同じ所を周りました。
すると、階段を登り切った所、ど真ん中に糞がありました。
この場所なら、気付かないはずはないので、
もしかしたら、明るい時間だけど活動しているのかなと思いました。
昨日、15時頃にまた同じ所を歩いたら、
10mくらい先の岩陰で白っぽいものが動きました。
立ち止まって岩の辺りを注意して見ると、
岩陰から飛び出して来たのは、
テンでした。
あわててカメラを構えて撮ったのが上の写真。
歩道を走ってサイグチ沢に下りて行きました。
そして今日。
出勤すると、ビジターセンターの玄関前に何か落ちています。
近づいて見ると、これもテンの糞。
昨日、私たちが帰宅してから、
今朝までの間にやって来て落し物をしていったのでしょう。
これはそのまま片付けてしまうのも勿体ないなと思い、
テンの活動を紹介したのが、Twitterでも上げた展示です。
テンたちは自分の縄張りを示すために、通り道に糞をしていきます。
ちょうど、ビジターセンターからサイグチ沢にかけてはテンの通り道になっているようで、
時々、こうした糞が続けて見られる事があります。
もしかしたら、近くに棲家や餌場があるのかな。
せっかくなので、糞を水で濾して中を調べてみました。
すると、出て来たのは赤い実の皮とゴマを二回りくらい大きくした種。
あとは、茶色くなった植物片がたくさん出てきました。
どうやらツルウメモドキの実を食べているようです。
ツルウメモドキは葉っぱが落ちた冬の森で黄色と赤が目立つ木の実。
冬の初め頃は、鳥や動物たちがよく利用しているようです。
段々と食べ物が少なくなっていく冬の森。
糞や足跡を見つけたら、動物たちの生活の様子を想像してみてくださいね。
(さかでぃ)