新緑が美しいこの季節、山のふるさと村に来たらぜひ地面に注目してください。
たくさんの「落とし物」が発見できますよ。
丸められた葉っぱがいくつも落ちています。
誰の落とし物でしょうか?
まわりの木の葉をよく探すと、落とし主が見つかる場合があります。
さきほどの「落とし物」の主は、オトシブミのなかまです。
変わった名前ですよね。
葉っぱが丸まっている様子を、文(ふみ・手紙のこと)に例えたようです。
文を落とす生きもの、ということで落とし文と呼ばれるようになったのでしょう。
しかし、本当は手紙ではありません。
ひとつひとつに卵が産み付けてある、オトシブミの赤ちゃんのゆりかごなのです。
新緑の時期は、まだ葉っぱが柔らかくて丸めやすいのでしょう。
この時期、山のふるさと村で一番見つかるオトシブミはこちらのルイスアシナガオトシブミです。
オスの長い前足が個性的です。
ちなみにメスはこちらです。
オスほど前足は長くありませんが、濃いオレンジ色の体色は同じです。
メスが葉を丸めている間、オスは近くでメスを守っているようでした。
このオトシブミはケヤキの葉っぱを好みます。
ケヤキの葉っぱの特徴は、縁がぎさぎさしていることと、表面がざらざらしていることです。
ぜひ山のふるさと村にお越しの際は、オトシブミとセットで探してみてください。
また、ケヤキは街路樹として街中にも植えられていることが多いので、家のまわりでも探してみましょう。
もしかしたらオトシブミが見つかるかもしれません。
(すみぃ)