いっ いくぞ!!」
「あ~っ!?」
…………………………………………………
そこには、人々が熱狂し、落胆し、熱き汗を流すスポーツが
存在するという・・・。
この物語は、ふとそのスポーツに挑むことになった、
若き挑戦者たちの新記録樹立までの物語である・・・・・。
…………………………………………………
(初めての山のふるさと村。
今日はキャンプ場に友達6名で宿泊する。
チェックインまでまだ時間があるし、このビジターセンターで
のんびりしていくかぁ。)
(ふんふん、動物の骨とか、ハチの巣とか飾ってある・・・
自然を紹介する施設なんだな。)
んっ?なっ何だコレは? 「まつぼっくりタワー」!?
「まつぼっくりタワー」とは、この春からビジターセンターに
置いている、まつぼっくりをより高く積み上げる挑戦ゲームである。
今までの記録は【36個】
この数字、男たちの挑戦心をそそるには、十分な記録であった・・・
丸太の輪切りを土台にしたまつぼっくりを基礎にし、
慎重に・・・慎重に・・・みんなで相談しながら、
少しづつ積み上げていく。
12個
18個
25個
33個
37個・・・・・ おっ!おお~っ!!
「やったぁ!記録更新だぁ~! でもまだだ・・・まだいける!」
喜びも束の間、男たちは自分たちの限界へと挑戦し始めた。
見守るスタッフや子どもたちの手にも力が入る。
38個・・42個・・45個・・・
奇跡の手と、冴え渡る頭脳と、熱き友情の力は、
あっという間に 48個まで積み上げていた。
「こっ これを乗せたら・・・ ダメだ・・・手が震える・・・
いっ いくぞ!!」
「あ~っ!?」
「のっ 乗った~~~!!!」
ごっ ごっ 52個
こんな奇跡が起こるとは、30分前までは誰も予想していなかっただろう。
そして、誰もが望んでつぶやいた・・・
「もう1個・・・」
それから、一瞬目を離し、また見たときには・・・
男たちの熱き挑戦は、幕を閉じた・・・
しかし、記録をぬりかえたその顔はすがすがしく、
去り際に一言、こう残して行った。
「記録が破られたら、また来ます!」
…………………………………
この、物語を読んだみなさん!
まつぼっくりタワーの新たな伝説を作りに来ませんか?
※この物語は、主人公の男性たちに了解を得て
書きました。
(「はぁ~、楽しかった♪」 ゆうき)