2011年6月9日木曜日

オタマジャクシの池。

今年も無事に完成しました。
池の上のモミジに大きなわたあめ。



遠くから見ているとふわふわになんだけど、
つついてみると思ったより硬い。
わたあめというよりは、焼いたメレンゲみたいかな。

さて、こんな美味しそうなものを作ったのは誰でしょう?

実は、これはモリアオガエルというカエルのお母さんが一生懸命作りました。
この泡の中には、カエルの卵がたくさん入っています。
二週間位すると、中からオタマジャクシが出てきて、真下の池の中に落ちて行きます。

モリアオガエルのお母さんは、
どうやってこの泡を綺麗に丸くしているのだろう。
この細い枝の上でとても大変そうです。



そんなオタマジャクシが飛び込む池ですが、
最近ちょっと困った事が起きてしまいました。

レストラン前とトイレ前、二つある池には、
まだ、ヤマアカガエルという別の種類のカエルのオタマジャクシがいます。

レストラン前の池は、



こんなに賑やか(石の上の黒いのがオタマジャクシ)なのに対して、

トイレ前の池は、



閑散としています。

トイレ前の池も、一週間前まではオタマジャクシで賑わっていました。
しかし、いつの間にか池に15cm程の魚が一匹放されてしまい、
あっという間にオタマジャクシを殆ど食べ尽くしてしまいました。
魚を放した人は、池に何もいなくて寂しいと思ったのかもしれませんが、
ここは、オタマジャクシの池だったのです。

この様に、たった一匹の生きものを本来の生息場所と違う場所に放しただけで、
以前からそこにあった生態系を大きく変えてしまう事があります。
この池の様に小さな範囲だけで、収まる場合もあれば、
日本全国に広がってしまった生きものの例もあります。

皆さんも、もし外で生きものを捕まえても、
観察したり、遊んだ後は、なるべく同じ場所に戻してあげて下さい。
もし、飼っている生きものがいたら、逃げたり放したりしない様に気をつけて下さいね。
オタマジャクシの池からのお願いです。


(さかでぃ)