夏も本番になって、山ふるでは生き物でとにかく賑やか。
中でも、目に付くのが昆虫。
毎日毎日新しい虫達が現れて、図鑑をめくる手が大忙しです。
昨日は、ビジターセンターで園内の昆虫を調査する日だったのですが、
記録された昆虫の種類は50種類以上。
その中には、みんなの人気者のミヤマクワガタや、
宝石の様に青く輝くルリボシカミキリ、
1000km以上の大移動をするアサギマダラ等がいました。
その中で、昨日一番印象に残った出会いは夜。
ナイトプログラムで、妖精の森へ出掛けて行った時の事。
木々を一本一本静かに見上げて行くと、とある木の葉の裏に、
最初に見付けた時は、まだ腹部が出ていなくて、
一生懸命背中を反らせている最中でした。
その状態からなかなか進まないのがもどかしくて、みんなで必死に応援。
体が抜けてからは、あっという間にしわしわだった翅が伸びて行きました。
セミは種類にもよりますが、三年程度地面の中で幼虫時代を過ごします、
大人になれる大きさまで育つと、日没後に土の中から出て来て木に登ります。
そうして、写真の様に体が全部出て翅を伸ばすまで二時間程。
でも、ここで終わりではありません。
この白い透き通った体は、まだ柔らかく飛んだり鳴いたりは出来ないのです。
この後、朝まで掛けて翅や体を乾かします。
こうして、ゆっくりゆっくり時間を掛けて大人になるのです。
セミの羽化を見た翌朝、
ビジターセンター近くの繁みを覗いてみると、
こちらではキチョウが羽化していました。
今日もどこかで昆虫達が誕生しています。
山ふるに来たら、みんなうかうかしてられないぞ。
(さかでぃ)