2016年3月10日木曜日

花粉と向き合ってみた。ついでに剥いてみた。

3月に入りいよいよ「芽吹きの季節」だなと感じます。
芽が出てくるもの。蕾が膨らんでくるもの。
山の色も少しずつ変わってきています。

さて、そんな中、
一足早く開花を迎えているものと言えば・・・

そうです。「スギ」です。

スギの開花にはお困りの方も多いですよね。

今回はそんなスギについてご紹介します。


山のふるさと村にもスギの木がたくさんあります。
冬でも、スギは元気に葉が茂っています。




ふと下を見ると、風で折れてしまったスギの枝を見つけました。
枝先にはたくさんの花が付いています。
このオレンジ色のつぶつぶが花なのです。


せっかくなので、この花を持って帰り、ちょっとした調査をしました。


この中に、花粉がたくさん詰まっているとのこと。
「実際に見てみなくては!」
と意気込んで、ハサミで花を開いてみました。


中から黄色い粉が!
「これはすごい…」
思わずつぶやいてしまうほど、もさっと花粉が詰まっていました。
この花一つに約40万個の花粉が詰まってるらしいです。
(参考文献:スギ花粉生産量調査マニュアル 平成16年3月 千葉県・千葉県農林水産技術会議)
つまり、上の写真の場合は16個は花が付いているので、
640万個は花粉が詰まってますね!わあ!すごい!

風の強い日には、この花粉がおもいきり飛び立つわけです。
そんな日は花粉で山が黄色く霞む様子も見られます。
壮観です!

さらに、花粉を顕微鏡で撮影してみました。


まるい!
花粉症をひきおこすので、もっとトゲトゲしいものを想像していました。
意外な感じがします。
(そして、この粒が40万個詰まっている・・・!)

こうやって、調べてみるとスギ花粉もなかなか面白いですね。
花粉症の方には憎いスギかもしれませんが、
一粒の花の花粉にスギの生命力の強さや美しさを感じました。


スギがちょっと苦手、という方もいると思いますが、
スギからすれば、子孫を残すために頑張っているだけです。
あまり嫌わないでやってください。

この季節の見どころ「スギの花・花粉」。
花粉症でない方、花粉症だけどメガネとマスクで完全防備出来る方
山のふるさと村に今しか見られない花粉観察に来ませんか?

(花粉症のとむさん)