2009年7月30日木曜日

7行のお話 ~奇跡のセミ


森が真っ暗になる頃、セミは生まれる。

土の中で7年間すごしたあと、羽化するために力いっぱい木を登る。

途中で力尽きてしまうものもいるし、殻から抜け出せるものもいる。

殻から出たセミは、淡く光る宝石のよう。

この宝石は、とても柔らかく繊細で、羽を広げることができないものもいる。


長い 長い時間をかけたのに、飛ぶことができないなんて・・・

当たり前のように聴こえる昼間の鳴き声は、『奇跡のセミ』の鳴き声なんだ!


(ゆうき☆)