2014年7月3日木曜日

コナラレストラン開店

2014年もあっという間に半分を過ぎ、気付いたらもう7月。
標高500mを超える山のふるさと村も
職員が出勤する時間には20℃を超えており、
もう夏なのだなあと実感させられます。

森には、そんな暑い夏に開店するレストランがあります。
人間の世界で言えば、ビアガーデンのような存在でしょうか。
そこには、たくさんの昆虫たちが集まり、
夢中になって美味しい食事を楽しんでいます。

先日歩いていると、そんな開店したばかりのレストランを見つけました。
まだ開店が知られていないのか、お客さんは少なかったですが、
それでも、一人また一人と足を運んでいました。

そのレストランはこんな場所。


ただの木と思ったあなたはまだ甘い。
実はこのコナラの木から甘い樹液が出ているのです。


真ん中のちょっと白くなっている部分がそれ。
近づくと、ぷーんと甘酸っぱい香りが立ち込めています。
その臭いにつられてやって来ているのが、例えば、

  
一番のりはタテハチョウさん。ストローのような口を伸ばして樹液を吸っています。
続いて現れたのは、
甲虫の仲間のヨツボシケシキスイさん。何匹かの仲間と連れ立って来ていました。

暫くしてから再び訪れてみると、今度は違うお客。
オオスズメバチさん。
こちらのお客はちょっと欲張りで、丈夫なアゴを使って穴を広げ、
樹液がもっと出るようにしていました。
一心不乱に樹液をなめているので、その様子をじっと見ていたのですが、

やばい、見つかった。
特等席を奪われると思ったのか飛んできたので、慌てて退散。
これからも、 カナブンやクワガタ、オオムラサキなどのお客がやって来ると思いますが、
実は、樹液のレストランはスズメバチも常連客なので、
もし観察をする場合は周りに十分気を付けて下さいね。

(さかでぃ)