2015年5月7日木曜日

オトシブミはどちらがお好き?

最近、山ふるの中を歩いていると、よくこんなものが落ちています。

小さく丸められた葉っぱ。
その正体はオトシブミの揺籃(ようらん)。
全長1cm程の昆虫が卵を生む為に巻いたゆりかごです。

園内あらゆる所で見られるのですが、
最近、特に目立つのがビジターセンター周辺の2本の木。
クラフトセンター前のコナラとレストラン前のケヤキです。

左:クラフトセンター前コナラ、右:レストラン前ケヤキ

どちらも1人では抱えきれない程の太く高い木。
葉っぱも数えきれない程つけています。

その下に落ちているのが、これまたたくさんの揺籃。
時には、踏んづけてしまいそうになるので、
時々拾っては人の入らない植え込みの中に避難させています。

そこで、ふと気になったのは、これって幾つくらいあるのだろう?
コナラもケヤキも同じように巻いてあるけど、人気に差はあるのか?

そう考え始めたら、居ても立ってもいられなくなったので、
連休中に訪れたあるJr.レンジャーと一緒に調べてみました。

それぞれの木の下から籠に揺籃を集めます。
植え込みの隙間や落ち葉の下に入っているやつも漏らさず。
時々、ぽつんと離れた所に落ちていたりもして大変でした。
それをビジターセンターに持ち帰り、調べてみると、

結果は、
左:レストラン前のケヤキ・・・260個
右:クラフトセンター前のコナラ・・・144個
 
となりました。

文献などによると、1匹のオトシブミが1個の揺籃を作るのに2時間程度かかり、
合計20個くらい作るそうです。
これだけのゆりかごを作るのにどれだけの手間がかかった事でしょう。

作っている場面も見てみたいなと思った人に朗報。
コナラやケヤキの木は高いので観察がしにくいですが、
湖畔広場などに生えているアブラチャンの木は、丁度目線の高さに葉っぱがあります。
よーく探してみると、オトシブミが葉っぱを巻いている場面に遭遇する事もあるので、
気になった人はぜひ探してみて下さい。

 (さかでぃ)