2018年6月21日木曜日

モリアオガエルの卵塊のゆくえ

梅雨の迎えた現在よりも少し前、
少し暑いくらいの時期に、毎年モリアオガエルの繁殖シーズンが巡ってきます。

夕方から夜にかけて「コロロロ・・・」と鳴き声が聞こえるのが合図です。
このカエルは水辺の樹上に卵を産むという変わった生態を持っています。
夜にはオスメスが枝先に泡で包まれた卵の塊を産みつけます。
泡の中から生まれ落ちたオタマジャクシは、真下の水面に着水するという仕組みです。


日中でもオスが枝先に登っているのを見かけることもあります。


この日は岩の隙間に!
しかもオスメス両方見られてラッキーでした。
(大きい方がメス。)

今年は卵の数が多く、ビジターセンターとレストランやませみの間にある2つの池に、
合わせると10個ほどの卵塊(卵がたくさん入った泡の塊)が産みつけられました。
(まだ増えるかもしれません!)

しかし一つ先行き不安な卵塊が・・・。


池から少しはみ出しています。
(きっと親カエルの事情があったのでしょう。)
自然の成り行きに手を加えるのはあまり良くないという意見もありますが、
今回は、来年も皆さんとモリアオガエルが見たいという思いがあったので
「おたすけバケツ」を設置しました。

 

孵化するまでには台風などの心配もありましたが、先日とうとうオタマジャクシを発見!


6/6の卵塊発見から14日目、無事姿を見る事ができました。
泡の中で孵化し、少し成長してから水面に落ちるので、すでに立派なオタマジャクシの形をしています。
ちなみに樹上にはまだダイブしていないオタマジャクシもいましたので、バケツはもう少し設置しておきます。



さらに、これからオタマジャクシが孵化しそうな新鮮な卵塊がいくつか・・・。


まだまだモリアオガエルのシーズンは終わっていません!
お越しの際は、ぜひ池にも寄ってみてくださいね。

(インタープリター/すみぃ)