2011年10月6日木曜日

秋の初めの自然紹介。

10月に入り、すっかり秋らしい肌寒さになってまいりました。
この夏は勿論、9月の連休の頃と比べてもがらっと山ふるの様子が変わったので、今回は写真で今の見所を紹介しようと思います。

先ずは、駐車場の様子。
夏は深い緑色をしていた木々が、大分色褪せて来ているのが分かるでしょうか。
所々、赤や黄に染まり始めています。

その中でも、真っ先に色が変わったのが、ヤマザクラ。
春はピンクの花びらを散らし、秋は紅の葉を散らす。
きっとヤマザクラの精は目立ちたがりなのでしょう。

紅葉の主役、モミジはまだこの位の色付き。
この様子だと、カエデやモミジが完全に色付くのは月末から来月になってからでしょうか。
猛暑の影響でかさかさに枯れてしまう木々が多かった去年よりは、
綺麗な紅葉が見られるのではないかと予想しております。

ちなみにカキも成熟が進んでいます。
サルが食べに来るのも紅葉の頃かな。

頭上にばかり目をやると、足元でぽちゃんと何かが跳ねた音。
慌てて池を覗いてみると、ヤマアカカエルがいました。
池にはオタマジャクシもいますが、そちらはモリアオガエルのこども。
まだ、肢の生えていないオタマジャクシもたくさんいて、無事におとなになれるのかちょっと不安。
この、ヤマアカガエルもそんな仲間のこどもの様子を見に来たのでしょうか。


カエルに別れを告げ、湖畔に向かって進んで行きます。
木の枝や、高く伸びた草に大きな網を広げているのはジョロウグモ。
クモが嫌いという人もいるかもしれませんが、
晴れの日には網の色が金色に光り輝き、雨の日には沢山の水滴で銀色に輝くジョロウグモの巣はとても綺麗なので、網に掛からない様に注意しながら眺めてみて下さい。

そして、歩きながら見付けたこんな物。
明らかに、何者かの手が加わっています。
ちょっと失礼して開いてみると、
ガ(おそらくメイガの仲間)の幼虫のおうちでした。
黒い固まりは糞。
くるっと巻いた葉の中で隠れて葉っぱを食べている様です。

湖畔広場に着いて、今度はヤマザクラの木の幹に金色に輝く物体を見付け、近付いてみると、
シジミチョウの幼虫でした。
木を降りて蛹になるのでしょうか。
シジミチョウの仲間は、卵、幼虫、蛹、成虫と様々な形態で冬を越すので、この種がこれからどうするのか非常に気になる所です。
また、サクラの幹の割れ目には、サシガメの幼虫が沢山集まっていました。
虫達もそろそろ越冬の準備を始めている様です。

また、広場には、色々な草が生えています。
見頃の時期は過ぎてしまいましたが、まだユウガギクは多くの花を付けています。
ユウガギクに良く似た淡い紫色の花を咲かせるノコンギクも湖畔広場の周りには生えているので、探してみて下さい。

そして、広場から川原に抜ける道すがら、こんな厳つい種を見付けました。
そう、ひっつき虫の代表選手オナモミ。
他にも、様々なひっつき虫達が、種を付けています。
散策後には、どれだけの種が服に着いているでしょうか。

そんな散策をしながら、湖に到着。
快晴とはいきませんでしたが、湖の向こうの山々が見られる良い天気でした。
日に日に移り変わって行く秋の山ふる、皆さんがいらした時は、どんな発見があるでしょうか。
是非、素晴らしい発見をして、インタープリターにも教えて下さい。

(さかでぃ)